看板には"Edinburgh's oldest husband day care centre"の文字が。用は、「パブがあなたのご主人の面倒を見るから、旦那置いていきな」的な意味です。夫を持て余した妻に向けて書かれているようで、パブが夫のデイケアセンターとはなかなか面白い事を書きますね。そしてエディンバラ最古のパブであるということを売りにしているようです。ウェブサイトでは、"Probably Edinburgh's oldest pub"(おそらくエディンバラ最古のパブ)とのこと。"おそらく"って…誰かに"最古"という部分にいちゃもんをつけられたのでしょうか…。よくわかりませんが、ハッキリして欲しいですね。
さて、早速いつものエールとサイダーで乾杯です!乾杯!また次の休暇まで頑張りましょう!
なかなか憂鬱な気分を拭えない、ぽろちと配偶者。アルコールを傾けても、2人の話は明日からまた始まる仕事のことばかり。こういう時は、美味しいパブ飯で明日への活力を養うに限ります。早速、大好きなハギスを注文!…と思ったら、店員さんから「今日はハギスとチキンが切れてるんだ、悪いね!」と、悪びれもなくまさかのハギス終了宣告…。これには、ぽろちと配偶者も言葉を失います。
今回は説明は省きますが,「蛍の光」を作詞したロバート・バーンズ氏は、スコットランドの国民的詩人。スコットランド名物であるハギスを讃え、「ハギスに捧げる詩」を作詞しました。そういうわけで、彼が通ったことを宣伝し、彼の写真を店内に所狭しと貼っているパブならば、尚更ハギスは切らすことは無いはずです。にも関わらず、ハギス休暇宣言を堂々と突きつけてくる不届きな所行。これは許し難い。ぽろちと配偶者は困惑しつつ、とりあえずまずはマカロニチーズを注文します。
熱々でチーズはトロトロです。チーズが惜しみなくトッピングされていることは評価しますが、お味は可もなく不可もなくといったところです。マカロニチーズに添えられていたガーリックパンは、冷めており、もそもそしていました。
お次はツイスト・ポテトです。ポテトを引き立てるために、ウィスキーソースの追加オーダーしました。店員さんに「ポテトとウィスキーソースは最高の組み合わせよ☆ わかってるじゃない!」と褒められたので、ぽろちと配偶者は調子に乗っていたのですが…。
まるで覇気が全く感じられない、堕落したポテトが登場。ふにゃふにゃで折れ曲がっていますね。ま、まあ、こんなポテトもあるかな…と気持ちを切り替えて食べようとしましたが、ポテトは到着から3分後に死亡しました。何とも形容し難いのですが、とにかく死亡しているポテトなのです。口に運ぶのが苦痛なポテトで、趣味がポテトを食べる事であるぽろちと配偶者が、本気で残したいと思ったポテトでした。
ポテトで止めを刺されたぽろちと配偶者は、気持ちを入れ替えることもできず、既にオーダーしてしまったナチョスを呆然と見ていました。
だってこのナチョス、もう既に召されているんです。写真では分かりにくいですが、ナチョスは3分ももたず、最初からご臨終でした…。一度溶けたチーズがすでに固まっており、全部の具がカチッカチッに硬直。スナック菓子をナイフで切るとか考えられないですよね?ありえませんよね?しかしですね、とても尋常ではないですが、このナチョスはナイフを持つ手にぐっと力を入れてやっと分解可能になるナチョスなんですよ。ナチョスを舐めてるのか?と疑いたくなるナチョスでした。
ふと、まわりを見渡すと、ぽろちと配偶者以外に誰も食事をしていません…。皆さん、ビールしか飲んでいませんでした。食事がアウトな事を知っていたのでしょうか。こうしてぽろちと配偶者は、休暇最終日を有終の美で飾るどころか、論外な食事で泥を塗ってしまった次第です。ここまでハズレで美味しくないパブに出会ったのは初めてです。ここは絶対お勧めしません。